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11 6月, 2012

堀部直子さんによる「高山台の家」

ジャパン・アーキテクツのメンバーである堀部直子建築設計事務所、建築家・堀部直子さんによる『高山台の家』のオープンハウスへ行ってきました。
奈良県は香芝市の高山台、二上山を近くに望むことが出来る住宅地の一角に高山台の家』はあります。
家族構成はご夫婦とお二人の子供。
木造2階建て、延床面積 110.42㎡、建築面積 65.88
建物が敷地から大きくセットバックしているのは、2台の車の駐車スペースを確保するためですが、そのために敷地の高低差が最もある南側に建築ボリュームを配置することに。堀部氏はこの高低差を活かし、スキップフロアの住宅を計画されました。
外装は吹き付けのタイル。
色はクライアントと相談して決められたそうです。

玄関にはアンティークガラスを用い、柔らかい印象に。
玄関を入ると、向かって右側にはトイレと浴室、左側には下の階に続く階段、上の階に続く階段とに導線が分かれるように配置されています。
ご主人がサーファーとのことで、サーフボードが収まる天井の高い大きな倉庫を玄関と同じレベルの土間に設けられました。



ステップフロアの特徴の一つは、階段の上り下りが半階だけということ。
半階の移動で一つの空間に出会えます。





左の階段を登ると、広いワンルームにキッチンとダイニングルームがあります。
南側にはベランダがあり、ベランダからは二上山を一望出来るようになっています。
キッチン
キッチン、ダイニングルームから更に半階登ると、和室とスタディールームと呼ばれる部屋があります。

スタディールームからキッチンを見る。
掘りごたつのように足を入れられるようにデザインされており、座るとデスクになります。梁には照明が仕込んであるのでデスクライトとしても使用出来ます。


将来、二人の子供が成長した時には引き戸を設置し、部屋を仕切ることで子供部屋になるようにと計画され、フロアーと天井には既に溝を設置されていました。空気の循環を良くするために、本棚の下には小窓が設けられています。
スタディールームの隣には三畳ほどの和室。
和室

地下の階にはクローゼットと寝室。寝室にはクローゼットを通って入るように配置されていました。まさにウォークインクローゼットです。『部屋と部屋とを繋ぐものが廊下ですが、廊下という空間を省くことで部屋と部屋が隣接するように設計した。』と堀部圭一氏。ドアノブや鍵などに使われている金物、照明器具や小物は、クライアントが選び、持ち寄ったものだそうです。堀部直子氏はその金物や小物に合うように素材選びを行い、扉をデザインし、床材を提案し、壁の質感を考えられました。トイレの洗面台や金具、扉などもクライアントが決められました。

120mm 幅のナラのフローリング

バスルームの脱衣所の壁は照明に合わせ、質感のある漆喰に。





南側から見た『高山台の家』
左:堀部圭一さん、右:堀部直子さん









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