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29 11月, 2013

永山祐子による店舗兼住宅「勝田台のいえ」

永山祐子+川嶋洋平/永山祐子建築設計による店舗兼住宅「勝田台のいえ」の見学会に行ってきました。場所は千葉県八千代市。(Yuko Nagayama + Yohei Kawashima / Yuko Nagayama & Associates)

 敷地面積100m2、建築面積80m2、延床面積179m2。鉄骨造、地上3階建て。1階がケーキ屋の店舗と厨房。2・3階が住宅。


 隣のマンションはセットバックしているので、遠くからも特徴的な形がよく見える。

夜になると軒下が店舗の明かりに照らされ光の層が現れる。(永山事務所提供)

 店舗と住居を切り離すことで生活音が伝わらないようにし、かつ店舗へは自然光がたっぷりと導かれる。外壁は樹脂モルタルのジョイントV仕上げ。右が店舗の入り口で、左が住居へのアプローチ。 


 アプローチの奥から住居へは2階に上がる。左の扉は厨房。


 2階へ上がり左を見ると回遊型のテラス。


 振り返ると店舗上の隙間と上にリビングが覗く。右は玄関。


 店舗の天井は全面ガラス張り。住居と切り離しながらも所々気配を感じられるような抜けが作ってある。


 玄関を入ると右に収納、水回り、寝室と続く。


 水回り。


 主寝室。回遊するテラスが正面の窓や左に見える。


 主寝室からテラスに出るとアプローチ側にも抜けている。左のガラスの中は踊り場。


 踊り場を中から見る。主構造である125mmのH鋼が現しで仕上げられている。


 3階へ上がると2階のテラスのように廊下があり、奥はまたテラスになる。


 LDK。外観から見えた斜めの外壁はそのまま屋根の傾斜になっており、奥に向かって低くなっている。一番低いところは消防の進入口へのアプローチとしても機能する。


 グレーの壁は外壁と同様の仕上げで、外部が内に挿入してきたイメージだ。


 左奥のテラスには開口があり、アオダモが次第に成長してくる様子が伺える。


 右下には2階のテラスから見えた開口。2階の気配を感じ取ることができる。








 子供室。両側の廊下から出入り出来る。将来的に二部屋に分けられるよう配慮されている。


 外へ出て店舗へ。店の名前は 'VIN ROSE'。住居への引越はまだだが、店は既に営業を開始している。


 3階に伸びるアオダモがここに植わっている。


 ご覧のように冬には日差しが注ぎ、夏は軒(3階)により和らぐ。


VIN ROSEは1977年からこの場所で営業する地元に愛されるケーキ屋さん。「アップルパイが絶品」と担当の川嶋さん。

VIN ROSE
〒276-0023 千葉県八千代市勝田台1-36-10
047-482-0578
10:00〜19:00、水曜定休

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25 11月, 2013

PRIME / プライム建築都市研究所展「都市×建築×スポーツ」レポート

11月23日より南青山のプリズミックギャラリーではじまる、PRIME / プライム建築都市研究所展「都市×建築×スポーツ」に行ってきました。
PRIMEは田辺芳生、小谷野直幸、大西正朗、鯉淵崇臣の4人のパートナーによる建築設計チーム。

 エントランスのコリドールには人工芝が敷いてある。スポーツ関連の展覧会として粋な演出だ。


 展覧会の概要は「スポーツは都市における重要な文化、アクティビティであり、場を生み出すクリエイティブな行為である。現代の都市空間において、今一度、スポーツの場について考えてみることで新しい建築の可能性がみえてくるのではないだろうか・・・


 ・・・私たちがこれまで取り組んできたスポーツ施設のプロジェクトについて、都市的な視点や新しいプログラムの提案を含めた展示+イベントを行いたいと思います。 」

 〈2022 FIFAワールドカップ招致スタジアムコンセプトデザイン〉。大阪会場のイメージデザインを担当した。(結果はカタールでの開催)


 〈飯能スポーツフィールド〉(仮称)。
飯能市で計画中の複合多機能型ニュータウンに新設される工場の次世代型福利厚生施設。2014年完成予定。



 工場のスポーツフィールドに隣接し、企業と従業員、工場見学者、地域住民、プレーヤー、観客等、交流や賑わいを生みだすようなゲストハウスだ。


 〈日本バスケットボールリーグ 夢のアリーナプロジェクト シブヤモデル〉


 競技者のための体育館から、地域社会のためのアリーナを代々木競技場周辺をモデル地域に想定した提案。


 人工芝フィールドの断面模型。 床には同じメーカーがガーデニング用に開発したもの敷いた。すると...


 床の素材が変わるだけで子供が遊ぶ光景が生まれる。「こういう力がスポーツにはあるんですよ!」と代表の田辺さん。

大盛況のオープニングパーティーでは、かつて住宅の設計を手掛けたお施主さんが切り盛りを買って出て、素晴らしい手料理を用意していた!

PRIME / プライム建築都市研究所展 - 「都市×建築×スポーツ
日時:2013年11月23日~2013年12月25日
場所:プリズミックギャラリー
詳細:www.prismic.co.jp/gallery/works49/



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20 11月, 2013

中村拓志が設計した「東急プラザ表参道原宿」がクリスマスバージョンに

中村拓志 (Hiroshi Nakamura / NAP) による設計で2012年にオープンした「東急プラザ表参道原宿」がクリスマスバージョンになっています。

 万華鏡がモチーフのエントランスゲートが真っ赤に。




 通常の様子は>>こちら 


6階「おもはらの森」ではクリスマスイルミネーションと音楽と光のショーが開催されている。詳細:http://omohara.tokyu-plaza.com/newsevent/22441/

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16 11月, 2013

「アーキニアリング・デザイン展 2013」レポート

11月15日より建築会館で始まる「アーキニアリング・デザイン展 2013」に行ってきました。

 Art、Architecture、Engineeringの関係をとらえ直してみる、というもので2008年より4回目。


 イベント広場では建築学科の学生による展示もある。

 今回の展示内容は、
1.新国立競技場をめぐって、2.復興のデザインをめぐって、3.最近の話題作めぐって。


 新国立競技場コンペによる最終審査11案を改めて一覧で見ることができる。


 〈代々木体育館〉1964年。丹下健三、坪井善勝による50年前の設計。構造と建築デザインの高い融合。


 スタディー模型。 


 〈ミュンヘンオリンピック競技場〉1972年。ギュンター・ベーニッシュ、フライ・オットー、フィリッツ・レオンハルト。


 ケーブル・ネット吊屋根が多用された。 


 〈北京オリンピックスタジアム〉2008年。ヘルツォーク&ド・ムーロン、中国建築設計研究院、Arup。
 複雑に見える意匠だが、実は24本の門型フレームが規則的に交差した構造だと分かる。左上、1/4にカットした模型をL字型の鏡の前に置くと全体が形になっている。


 〈東北スカイビレッジ〉2011年。迫慶一郎 (SAKO Architects)
 高さ20mの津波に負けない堅牢な人工地盤の上にまちを作る提案。


 〈竹の会所〉2011年。陶器浩一+永井拓生+高橋和志
 気仙沼において地域に自生する竹を使って、全国からボランティアで集まった学生たちがキャンプをしながら作り上げた集会所。

 〈東松島 こどものみんなの家〉2013年。伊東豊雄+大西麻貴、新谷眞人。
 仮設住宅団地の中にある、子供のためのみんなの家。3つの個性的な家で構成されている。


 〈金沢海みらい図書館〉2011年。堀場弘+工藤和美(Coelacanth K&H)、新谷眞人。
45m×45m、高さ12mのワンルーム型の図書館。壁面に開けられた6,000個もの開口に埋め込まれたファンネルから、大空間に一様の光をもたらす。


 〈みんなの森 ぎふメディアコスモス〉2014年。伊東豊雄。Arup Japan。 
岐阜市に計画中の図書館を中心とした複合施設。うねるように隆起する屋根の模型。


 隆起した部分11カ所にはこのようなグローブと呼ばれる装置が付く。光と風のグラデーションをを生みだし、省エネルギーも可能にする。 



 〈上海環球金融中心〉左、2008年。Kohn Pedersen Fox Associates+入江三宅設計事務所、LeslieE. Robertson Associates+構造計画研究所。
〈東京工業大学付属図書館〉右、2012年。安田幸一+佐藤総合計画、竹内徹。


 〈旧グランドプリンスホテル赤坂とその解体〉1982年。2013年解体。丹下健三、播繁、Demolition、大成建設。
テコレップシステムと呼ばれる解体工法で、傍目には解体工事をしている様子が分からずに、徐々に低くなりながら静かに姿を消していく様は印象的だった。


  〈s-house〉2013年。柄沢祐輔、アラン・バーデン(ストラクチャード・エンヴァイロンメント
床と庇、そして階段が複雑な空間を生みだす 'ネットワーク型' 住宅。
詳しくは>>コチラ


 〈群峰の森〉2013年(予定)。前田圭介(UID architect )、小西泰孝。
空を覆う雲をイメージした大阪府狭山市の住宅。


 〈アオーレ長岡〉2012年。隈研吾(Kengo Kuma & Associates)、江尻憲康。
長岡市役所を中心とした複合施設。積雪2.5mにもなる豪雪地域にガラス張りを屋根を可能にした技術を投入。


 〈ホキ美術館〉2010年。日建設計。
30mものキャンティレバーを鋼板壁を採用することで実現させた。壁には別素材による仕上げがないため絵画はマグネットで固定される。


 断面形状の工夫により意匠と構造を両立させたことが分かりやすく説明された模型。

アーキニアリング・デザイン展 2013
会期:2013年11月15日~11月22日
場所:日本建築学会・建築会館
詳細:www.aij.or.jp/jpn/symposium/2013/and2013.pdf



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