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19 2月, 2015

「単位展 」レポート/21_21 DESIGN SIGHT

21_21 DESIGN SIGHTにて2月20日より始まる「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?」の内覧会に行って来ました。

 本展は、普段私たちが何気なく接しているあらゆる単位を、科学、日用品、伝統などの視点から体験することで新たな世界を見てもらうというもの。


 グラフィックデザイナー、コピーライター、建築家、研究者など、専門チームメンバーが毎週のように集まり展覧会を作り上げた。また、これをきっかけに何かが派生したり繋がりのある展覧会となるよう参加作家を多めにし、広がりを持たせた点も本展の特徴である。(写真は展覧会チームメンバー:右から:中村至男、鈴野浩一、稲本喜則、岡本 健、菅俊一、寺山紀彦、星田直彦、五十嵐瑠衣、山田遊、前村達也)
大西麻貴+百田有希/o + h、クライン ダイサム アーキテクツ、ジャスパー・モリソン等も出展者として参加している。




メートル原器
北極点から赤道までの長さの1000万分の1の長さをもとに製作され、1960年まで1mの基準として用いられていたメートル原器のレプリカ。

 ギャラリー1
基本的な単位を見せる展示エリア。マッハ1はどれくらいかを知る〈速さの比較〉、1GB分の文字、写真、映像を比較して情報量の違いを視覚化した〈情報の比較〉、お金を様々な単位の視点からとらえる〈お金の比較〉など。



 ギャラリー2
展覧会チームをはじめとする多彩なメンバーによる様々な単位を軸とした作品が並ぶ。





 会場構成を担当したトラフ建築設計事務所の鈴野浩一さん。〈AA スツール〉の前で。
「建材は様々な単位で規格統一されています。四八判のベニヤ、120角の集成材などを使って展示台をデザインしました。材と材の隙間をあけて “単位” らしくしましたが、これはポスターのビジュアルの浮遊感ともマッチさせています。」


 〈21_21 DESIGN SIGHTってどれくらい?〉
寺田尚樹/テラダモケイ
「1/100スケールで21_21 DESIGN SIGHTの空間に競技スペースを配置して比較しました。」

 ギャラリー2にすっぽりテニスコート一面分が入ることなどが分かる。


 〈長さの比較 1から100のものさし
寺山紀彦/studio note
1cmの大きさのものから100cmまで100種類のものが壁一面に並ぶ。

 所々欠番があるので「募集中」とのこと。


 寺山紀彦さんと〈お酒スケール〉


 〈コップの中の空間
大西麻貴+百田有希/o + h
人間と蟻など体の単位を変えて想像してみることで身の回りの物の中に沢山の空間を発見する。

 〈ヒューマンスケールの計り
クライン ダイサム アーキテクツ
建築家として空間をデザインする際に、自分たちのオフィスで寸法を感じ再確認するという。日常的に行うスケールとの向き合い方。

 〈二つの円筒
ジャスパー・モリソン
イギリスの小さな街で見つけた二つの円筒に纏わるユニークなエピソード。

 〈無印良品の単位
佐野文彦+無印良品
無印良品のユニットシェルフで組み上げた空間。日本の木造建築の基準である3尺/6尺に納まるサイズが元になっている。


〈りんごってどれくらい?
パーフェクトロン + スコット・アレン
センサーの上に手をかざすと丁度良い大きさのものが表示される。こういった子どもも楽しめるようなインタラクティブ作品も多数あり。

Measuring shop
会場1階スペースは単位展コンセプトショップ(山田遊さん監修)として無料開放しており、展覧会チームの関連商品や、単位をモチーフにしたグッズ、ナカダイの量り売り素材などを購入することが出来る。

【単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい?】
Measuring: This much, That much, How much?
会期:2015年2月20日〜2015年5月31日
場所:21_21 DESIGN SIGHT
詳細:www.2121designsight.jp/program/measuring/



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12 2月, 2015

河野有悟 建築展「きめ方がつくるかたち」レポート

河野有悟 (Hugo Kohno Architect Associates) の個展「きめ方がつくるかたち」に行ってきました。会場は東京・南青山のプリズミックギャラリー。

 「設計の過程ではクリアすべき命題に矛盾や相反が多く存在します。しかし、その状況こそが発想の始点となって何をクリティカルに思考していくべきか、どのように進めたら答えに近づけるのか。プロセスから生まれた建築を、竣工した作品と進行中のプロジェクトを通して展示します。」展覧会概要より

 エントランスを入ると〈東京松屋UNITY〉と〈SKY FORTRESS〉が大伸ばしにプリントされ迫力大。

 およそ主要な展示面は大伸ばしプリントでラッピング。プリズミックで使われるミーティングテーブルにも。


  〈三橋の集合住宅〉
自転車を住戸内に入れやすく、かつ共用部で自転車と人がすれ違えるようにアルコーブに角度をつけた。


 〈奥沢の集合住宅〉
賃貸の住人と、オーナー家族が共用部で顔を合わせられながらも動線は分離し、コミュニケーションと距離感のバランスを取った。

 〈CRANKS〉 
リブの付いたRCの外郭と木造のインフィルにより、強固な構造と柔軟なプランを両立。
その外郭の1/2模型。 

 そして奥に〈CRANKS〉の室内をほぼ1/1に引き延ばした写真。これらの大伸ばしは全てターポリンにプリントされている。

 計画中の3つの模型が並ぶ。

 〈CON-FLEX〉 
機能を集約させた4つのコアの間に3つの住戸が入る。L字型のプランながらもそれぞれの住戸にできるだけ等しく光を導く。

 〈赤堤の住宅〉 
トラスや円を連続させたスチールで補強された梁を持つ木造ラーメン構造で、内部には耐力壁を不要にさせた。

 〈南雪谷の住宅〉
1階のハイサイドライトを持ち上げ、2階の壁に。住宅密集地で1階への採光、2階への外部空間の確保を狙った二世帯住宅。


河野有悟さん(右)、内海聡さん(左)。 
「設計において、計画の方向性をきめるための様々な要素や条件がありますが、その中に潜む相反を抽出し、どのようにしたらきまるのかという “きめ方” がとても重要だと思います。そうしたたくさんの判断の積み重ねが、それぞれの作品の特徴として  “かたち” に現れたものを本展ではご覧頂けます。」と河野さん。
内海さん(内海聡建築設計事務所主宰)は河野事務所の元スタッフで、本展企画の多くをサポートしたそうだ。

【河野有悟 建築展 きめ方がつくるかたち】
日時:2015年1月23日~2月21日
場所:プリズミックギャラリー



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05 2月, 2015

土田拓也/no.555による自邸「YAMATE APT.」

土田拓也/no.555 (Takuya Tsuchida / number fives architectural design office) による横浜市中区の自邸「YAMATE APT.」を見学してきました。
'73年に建てられた集合住宅の一室をリノベーション。

 玄関は木毛セメント板やコンクリートブロックを使い粗いテクスチャー。


 LDKに入ると土田さんの愛犬ジウジが出迎えてくれた。個室もいくつかあったが、91m2をゆったりとした1LDKにした。


 前のオーナーは手放すとき、きれいにリフォームしたそうだがそれらを全て解体した。
そして単に解体しただけの状態ではなく、所々モルタルやパテで補修し、粗すぎず、仕上げすぎずの絶妙なバランスに仕上げた。
「数十年前に躯体を作った職人さん、今回リノベに携わった職人さん達の “手垢” も大切にした。」と土田さん。



 床はボルドーパインに外装用のホワイト塗料で塗りつぶした後、サンドペーパーで目を出し、更にクリアを塗るといった手の込んだ仕上げ。
インテリアには土田夫妻のお気に入りが至るところに並ぶ。



 壁はコンクリートのグレーだけでは面白くない。床から72cmの高さまで白く塗り、奥にある長年愛用のソファに寝転んだとき白に包まれるようにした。一日の出来事を白紙に戻すようなリラックス感を得るためという、自身が持つ感覚的嗜好をデザインに反映できるという自邸ならではのこだわりだ。


 白い部分は立て掛けてあるホウキ下半分にも。
右に見えるスイッチパネルは特注で製作。




 玄関と右の寝室に通じる開口には、ポリカの板段をはめ込んだ建具を取り付けた。


 キッチンはステンレスの天板にスチールのフレームで作ったオリジナル。水道管は床から直接立ち上がり、業務用の水栓金具を取り付けた。目の前に並ぶ調理器具もインテリアの一部と化し、コンランショップに迷い込んだようだ。

 キッチンの奥は寝室。


 寝室というか、寝室側の空間。床はラワン、壁と天井は木毛セメント板に変わる。
左と右奥にベッドスペース。右のカーテンは水回りへ。

 ひとつの空間を手前と奥で何となく夫妻それぞれの空間に分けた。


 72cm高の白塗装はカーテンにも。


 浴室はFRPで仕上げた。


 キッチンは特に奥さまのお気に入りだ。
しかし、デザインは途中奥さまに見せずに、竣工してからサプライズ的に披露したそうだ。

土田拓也さん、ジウジ、未来さん。
「設計では竣工した時が完成ではなく、住みながら使いながら数ヶ月後に完成していくようにいつも心掛けています。意外かと思われるかも知れませんが、ラフさの加減はかなり緻密に計算します。今回は自分の家ですが、依頼された住宅でも "ここ、こうやって使ってくれたらいいな" と考え抜いて想定しながら計画します。」と土田さん。


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